

前回の「投げ」に引き続き、システム解析コラムの第2弾はヴァンパイアシリーズを象徴するシステム「ガードキャンセル」に焦点を当てていきたい。ガードキャンセルとはその名と通り「ガード後にガード硬直をキャンセルして技を出せる」システム。それぞれのキャラによって発生する技が決まっており、ヴァンパイアの特徴でもある多彩なキャラ個性の要因にも繋がっている。

入力猶予7フレとかなり短いが、一度ガードポーズを取るとレバーを放してもガードポーズをとり続ける「ガードロック」というシステムがあり、これを利用してガードをする前からコマンド入力を開始することが可能になる。キャラによりガードロック時間に違いがあるが、一部を除いて(※1)5フレ前後あるため、入力猶予は実質12フレ程度となっている。そのため攻撃が当たる前にガードポーズを取れない状況(起き上がりに技が重なっている攻撃等)ではGCの難度がやや高くなる。なお、一部「ヒットストップが短い技(※2)」に対しては入力猶予が半分程度となり、更に「ヒットストップがゼロ」となるガロンのミラージュボディの分身部分にはGCをかけることが出来ない。GCで出した技に長い無敵時間がつくのも特徴で、ほぼ全キャラに30フレ程度の無敵時間が付く。このため全体動作フレームが30フレ以下のフォボスに関しては、GC後に無敵状態のまま動くことが可能となる。GC の性能を見る主なポイントとして、小技にGCをかけて反撃ができるかどうかが重要となる(大抵の中攻撃以上は反撃確定)。GC発生は6フレが目安で、これより早ければ反撃ができ、遅ければガードされるという見方ができる。なお、一部非常に隙の少ない技についてはフォボスのGCでのみ反撃可能になる。それでは各キャラの特徴を見てみよう。
(※1/一部を除いて)後述されるがパイロンのみ1フレと極端に短い
(※2/ヒットストップが短い技)ビシャモン:居合い斬り、ザベル:スカルスティング、デミトリ:カオスフレア、等

発生技:デモンクレイドル 623P
発生フレーム:弱中ES6 強5
無敵値:10
全キャラ中で最速の部類に入るが、出掛りの攻撃判定が小さく真上に上昇するため、小技の先っぽにかけても空振りすることが多い。比較的当てやすい部類のGCだがガードされた後の隙が大きく、ガードされた時はかなり痛い反撃を受ける事となる。
発生技:ビーストキャノン 623P
発生フレーム:各種15
無敵値:33
発生が遅いためガードされやすいが、当たれば方向転換の追撃2ヒットで大ダメージが狙え、キャラよっては方向転換をガードさせればガロン有利な状況を作れるためローリスクで狙っていける。方向転換を出す前に反撃をくらうキャラにはハイリスクになるため、相手キャラによって使用頻度の差が大きく出てくる。
発生技:ギガバーン 214K
発生フレーム:11
無敵値:33
発生も遅くガードされた後の隙も大きく使いづらい。唯一のメリットは竜巻コマンドで出しやすい点だが、この性能ではカナリ厳しいと言わざるをえない。
発生技:デスハリケーン 214K
発生フレーム:各種8
無敵値:33
発生はソコソコながら、ガードされても地上で隙がゼロなため、反撃は空中での1ヒットで済む。そのためローリスクに出していける。竜巻コマンドで出しやすいこともあって狙いどころは多い。唯一の欠点は姿勢が低い技には当たりにくい点か。
発生技:シャドウブレイド 623P
発生フレーム:各種6
無敵値:9
発生が早く出掛りの攻撃判定も大き目でカナリ優秀なGC技。ガード後の隙は大きめだが、ガードされる事があまり無いためそこまで気にならない。ESにすると更に攻撃判定が広がりガードされる事はまず無いうえに全キャラ中最大級の減りをみせろうようになる。
発生技:サンドスプラッシュ 236K
発生フレーム:弱15 中15 強ES16
無敵値:33
発生が遅く、ヒットさせてもダウンを奪えずやや不利と厳しい性能になっている。最も出しやすい波動コマンドで長いリーチをほこるが、暴発を読まれてジャンプで交わされるとフルコンボ喰らうリスクもあり迂闊に狙えない。
発生技:鬼炎斬 623P
発生フレーム:各種5
無敵値:33
発生は最速クラス、出掛りの判定も大きく空振りも少ない。おまけにGC専用技なため暴発しても出るのが小Pと最強クラスのGC性能となっている。ガードされた時の隙が大きいのが難点だが、まずガードされないので関係無い。
発生技:ソニックウェーブ 236P
発生フレーム:各種17
無敵値:33
発生は遅いながらも、当たれば行動不能にでき、ダッシュからフルコンボが確定。ガードさせるだけでダッシュ攻撃を連続ガードさせることも出来、そこから強力なラッシュをかけれる。動作中の殆どが無敵となってるためGCの隙に反撃をするのも難しい。暴発したときのリスクが大きいのが唯一の欠点か。
発生技:ビックタイフーン 623K
発生フレーム:弱中強8 ES10
無敵値:33
発生はソコソコ。リーチもあって空振りしにくいが、カス当たりだと反撃されるキャラがいる。ガード後はGCでしか反撃されないため、そこまでリスクは大きくない。ES版はやや発生が遅くなるものの攻撃判定とダメージが大幅増加。ただし隙も大幅増加。
発生技:イフリートソード 623P
発生フレーム:各種10
無敵値:33
昇竜コマンドでは最も遅い発生に、隙も大きくと良いところが見当たらない。剣無し時は出せないという制限もありカナリ厳しい性能になっている。唯一の利点は攻撃判定が大きいくらいか。
発生技:返響器 214P
発生フレーム:弱11 中12 強ES14
無敵値:33
発生は遅いがガードされてもレイレイ側が有利なため使いやすい。竜巻コマンドがコマンド投げと重複させやすいのも利点で、連続ガードならGC、割り込み可能時にはコマ投げと自動2択を狙うことができる。
発生技:リフレクトウォール 623P
発生フレーム:各種2
無敵値:33
脅威の2フレ発生。ビシャモンの撥ね刃、オルバスの下小P等 殆どのGCが間に合わない技にも出ればまずヒットさせられる。動作時間より無敵時間が長いのも特徴で、相手にGCが当たらず空振りした場合は、無敵のまま動く事が可能。また、画面端でヒットさせればコンフュを絡めた即死コンボに繋げることも可能と穴が無いように見えるが、ダメージ値が「1」と極端に低く設定されている。
発生技:ゾディアックファイア 623P
発生フレーム:弱5 中8 強10 ES7
無敵値:33
最速クラスの発生にガードされても反撃が投げのみとカナリの高性能。暴発してもその発生速度から強引に相打ち以上に持っていける場合も多い。唯一の欠点は「ガードロック」が短いこと。通常5フレ程度あるが、パイロンのみ1フレしか無くしっかりガードしてから入力を始めないといけないため、GCの難度が高いキャラになっている。

まずSランクから見ていくと「小技単発に対して反撃が取れる」ビシャモン・パイロン・モリガン・フォボスは文句なく上位性能と言って良いだろう。オルバスは発生が遅いものの、当てれば勝負が決まるダメージが奪える点に加え、ガードさせるだけでも大幅有利なのが強い要因となっている。
続いてAランク。デミトリは発生が早いものの、攻撃判定の小ささから空振りが多く、その後の隙も大きいためSランクよりワンランクダウンと設定している。それ以外ではガード後有利で竜巻コマンドのレイレイと、比較的にローリスクで簡単に使っていけるザベルが使いやすい部類に入る。
Bランクで注意したいのは、ガロンのGC性能の判断が難しい点。1段目をガードさせた後の攻防が有利なキャラにはカナリ強いが、安定反撃を受けるキャラには全くと言って良いほど使えなくなる。総合的に判断すればBランクだが、相手キャラによりAランクへの変動があると考えても良い。最後にCランク。実際のキャラ性能と同じ位置になってしまったが、彼等のGCには強い部分が見当たらない。強いて挙げればフェリシアのリーチとガードされても反撃受けない点だが、ヒットでも不利、暴発のリスクが大きすぎるなど、厳しい性能となっている。他の2キャラはポイントを見極めれば使えるがお世辞にも性能が良いとは言いきれない。
ヴァンパイアハンターはラッシュが強く一度アドバンテージを取った側がそのまま殺せるだけに、一気に攻守の切り替えを行うことができる「GC」の重要性が高い。「GC」でダウンを奪いそこから攻守逆転で逆に殺せるチャンスがくるだけに、攻める側はいかに相手のGCを交わすか、防御側はいかにGCで切り返すかという局面が非常に多く出てくるのがヴァンパイアハンターというゲームである。それだけにGC性能が高いキャラが実際のキャラ情勢においても上位にくるケースが顕著に見られる。
text by K (2009.08.01)