

前回の「投げ」に引き続き、システム解析コラムの第2弾はヴァンパイアシリーズを象徴するシステム「ガードキャンセル」に焦点を当てていきたい。ガードキャンセルとはその名と通り「ガード後にガード硬直をキャンセルして技を出せる」システム。それぞれのキャラによって発生する技が決まっており、ヴァンパイアの特徴でもある多彩なキャラ個性の要因にも繋がっている。

ハンターでは、ヒットストップが短い技に関しては入力受付時間も比例して短くなっていたが、本作では入力受付時間は一律14フレームと設定されている。また、ハンターに比べて入力受付フレームが増加したことにより、攻撃の初段にGCを掛ける「1発GC」の難度が低くなっているが、その反面、GCで出した技のダメージが通常時の半分となる調整が施されている。また本作では、GCが成立すると同時にヒットストップも解除されるようになってしまったため、ハンターに比べてGCがガードされる場面が多く、加えてAGが導入されたこともありハンターに比べるとGCへの依存度は低くなっている。もう1つの特徴としてES版のGCは全キャラ「7フレーム」間ガード不能の時間帯が発生するため、発生が早いGCを持つ一部のキャラに関してはESGCの出掛かりがガード不能となる。それでは各キャラの特徴を見てみよう。

発生技:スプレジオ 623P
発生フレーム:各種13
無敵値:13
横方向への攻撃判定は広いが、攻撃判定の発生が遅い為、ガードされる事が多い。攻撃判定が足元までなくQ-beeのしゃがみ状態などには当たらない等使用する場面が限られるがジェダの技の中で数少ないダウンを奪える技となる。
発生技:ジェラシー&フェイク 623K
発生フレーム:各種0(移動技)
無敵値:29
発生するとその場から消え相手の背後にワープする技。小技などに掛けても相手の方が早く動ける為、大技の反撃や泡ハメ時に重ねられた技にGCを掛ける等、回避行動に使う場面が多い。
発生技:R.M. 623K
発生フレーム:各種10
無敵値:13
発生も遅く攻撃判定も小さいため、ガードされる場合が多く使用頻度はそれ程高くはないが、隙は比較的小さいのでリスクはそれ程無い。加えてヒットした場合強烈な起き攻めに移行できるため、リターンも大きいが、AG後の攻めの方がお手軽である。
発生技:シャイニングブレイド 623P
発生フレーム:各種10
無敵値:13
昇竜拳系の技のため、発生も早いが、足元に攻撃判定がないなど、空振りやガードされる場面も多々ある。ES版は出掛かりがガード不能になるが、場面によっては最後まで当たらない事があり手痛い反撃を受けてしまう。
発生技:デモンクレイドル 623P
発生フレーム:弱中ES5 強4
無敵値:弱中強6 ES8
発生も早く、空振りorガードされても着地のスキの少なさから手痛い反撃を受けづらいため、使用頻度が高く優秀なGC技である。発生速度は弱中強ESの中では強のみが発生4となっており最速となりES版は出掛かりがガード不能になっている。
発生技:シャドウブレイド 623P
発生フレーム:各種5
無敵値:弱中強7 ES10
発生も早く、攻撃判定も広いため優秀なGC技となる。着地後のスキは大きめだが強で出した場合相手の裏に落ち反撃を受けづらい場合がある。加えてES版は出掛かりがガード不能になる。
発生技:真実の教え 623PP(EX専用技)
発生フレーム:EX7
無敵値:EX13
ノーマル版はなくゲージを使用したEX技扱いとなり、ヒットした相手を一時的に変身させる技。出際がガード不能の技ではあるが、食らった相手が変身している間にアナカリス側に移動するとほぼ密着でお互い同時に行動可能になるため、GCを食らった側の投げがほぼ確定してしまうが、流れを変える事もあるので侮れない。
発生技:ギガバーン 623K
発生フレーム:弱中強10 ES13
無敵値:11
発生はそれ程早くはないが、攻撃判定が広い事や、着地後のスキが少なくガードされても反撃を受けづらいため、かなり優秀なGC技となる。ES版は、強orESジャイロクラッシュで追撃可能。
発生技:デスフレーズ 623K
発生フレーム:各種9
無敵値:13
ハンターのデスハリケーンから専用技に変更。発生はそれ程早くないため、通常版はそれ程使用する技ではないが、ES版では180度話が違ってくる。ES版はヒット後、移動起きが出来ないので、多くのキャラにガード不能J弱Kを狙う事ができ凶悪な技となる。
発生技:アルティミットリベンジ(DF中) 623K
発生フレーム:5
無敵値:13
DF中なのであまりお目にかかれない技。発生は早いが攻撃判定が小さい為空振る場面が多いが隙も少ない。ES版は出掛かりがガード不能になる。
発生技:旋風舞 623P
発生フレーム:弱30 中32 強34 ES32
無敵値:各種25
ハンターの返響器から旋風舞へ変更されたGC。発生速度はあまりにも遅いため、反撃技として使用する事はできない。そのため、GCを掛けた後に即切り離して連携に移行するといった使い方をする事になる。
発生技:ビーストキャノン 623P
発生フレーム:14
無敵値:13
発生が遅い為、ガードされる事が多いが、その後の方向転換もある為、大きな反撃を受ける事が少ない。前述の通りガードされ安いが、反撃も受けづらい為、使用するしないはプレイヤーの好みか。
発生技:デルタキック 623K
発生フレーム:各種7
無敵値:13
ハンターのサンドスプラッシュから変更された技。発生が早いため、比較的ヒットさせやすいGC技ではあるがガードされた場合にGCや弱AGからの反撃が確定してしまうといったリスクもある。ES版は出掛かりがガード不能になるのでいざという時の切り替えしにはES版を利用しよう。
発生技:トリックフィッシュ 623K
発生フレーム:25
無敵値:13
ハンターのソニックウェーブから変更された技。発生も遅くスキも大きい。お世辞にいっても強い技ではなく、画面端に追い込まれた時に強で出して反対に逃げる程度か…。ハンターが強すぎた為にあまりにもかわいそうな変更であるが、AGがあるおかげでなんとかなる。
発生技:ビックタイフーン 623K
発生フレーム:弱8 中11 強10 ES9
無敵値:9
弱中強ESと全て発生速度や性能が変わる。ES版以外は地上の相手にヒットしてもダウンしない。中は発生が遅いが、ガードされたとしてもサスカッチ側が有利となっているため、ヒットするかどうか微妙な場面では中、確実な場合はESでダウンを奪うといった使い分けが必要となってくる。
発生技:鬼炎斬 623P
発生フレーム:弱中強6 ES4
無敵値:10
発生の早さ、攻撃判定の広さなどかなり優秀なGC技となる。GCやリバーサル時限定の技の為、固めの小Pにあらかじめコマンドを仕込んで置くことで相手が暴れてきた場合はGC、何もしてこなければ攻めを継続といった事が可能となる。ES版は出掛かりがガード不能になる。

まずはSランクのキャラ、デミトリ、ビシャモン、モリガン。発生の速さ、攻撃判定の広さからヒットさせる可能性が高く切り返し能力が高い。また、ES版にすると出際がガード不能になるため小技に関してもGCが狙っていけるのは強い。同ランクに入っているビクトルは発生はそれ程早くはないが判定の強さとガードされたとしても、その後の展開が悪くなく気軽に狙っていけるのが強み。
AランクにはES版がガード不能になるリリスとフェリシアが続く。ヒットストップの関係上、ガードされやすいセイヴァーの中で確実にヒットさせられるのが強み。ザベルに関してはES版ヒット後の「ガード不能重ね」というリターンがある為、総合的に見てあまりある強さを持つ。ちなみにノーマル版だとBランクといったところか。
Bランクに関しては発生速度が遅い・攻撃判定が小さいなど細かいデメリットが目立ち、能力的にみて特出したものがないケースが多い。使えない訳ではないが、無理に使う必要もないといった性能だろう。
C、Dランクに関しては、使う場面があまりにも限られるため、相対的にみて弱い傾向がみられる。レイレイに関しては、その後の展開次第では積極的な利用もありだが、オルバスに関しては使う場面すら皆無と言ってもいい。
本作品が前作ヴァンパイアハンターと大きく異なるのは「GC性能=キャラ性能」と結びつかない点だろう。これは「AGの使い勝手の良さ」「GC単体で見た攻撃力の低さ」の2要素が本作品特有の状況を形成していることを物語っている。GCを10回当てても1~2回の強力なラッシュでチャラと言った事もざらではないため、こういう結果となった。しかし、流れを変える一手として重要な要素を秘めている事実もあり、キャラによっては一発GCをマスターしないと道は開けなかったりするため、使い勝手の良いAG一辺倒とまではいかないのも事実である。
text by T (2009.09.01)