コラム:Column

DCC5:ハンター総括

ヴァンパイアハンター部門:総括

DCC5
シングル1DAYトーナメントで行われたDCC5ヴァンパイアハンター部門。
クジ2本引きでトーナメントを選択できる新しいシステムで開催された影響から、全般的に有力者は別れる展開になったものの、最後に残った「あきた/モリガン」が「TKO/サスカッチ」、「川村/パイロン」ブロックを選択し、大会随一のデスブロックが生まれた。

Aブロック

Aブロックの注目はやはりDCC1の覇者「ハラモリ/モリガン」。1回戦はストlll3rd界から緊急参戦を果たした「MOV/フェリシア」。序盤にやや硬さを見せた「ハラモリ」だったが、徐々にエンジンがかかりブロック決勝進出。逆サイドの注目はセイヴァー勢で多様なキャラを使いこなす実力派「笹塚/パイロン」。DCC3ではガロンで3位入賞を果たしたが今回はパイロンでの参加となる。古豪パイロン使いの「ティンカ/パイロン」との同キャラ対決が見られたが、勝ったのは要所をしっかりGCで切り替えした「ティンカ」。決勝の柏勢対決に持ち込む。決勝ではお互い手の内を知り尽くした同士の対戦となったが、ミスが目立つ「ティンカ」をよそに現役勢の「ハラモリ」が意地を見せ勝利を収めた。決勝ブロック1番のりとなった。

Bブロック

混戦ブロックとなったBブロック。注目は、サスカッチでの参戦となった現役勢の「ヨシユキ/サスカッチ」。大阪のレイレイ職人「たに/レイレイ」。 毎年地味に勝ち上がる「T2ya/ザベル」。第1試合は南越谷ゼロ3勢の「PHO-02/フォボス」vs「たに」。際どい展開からコンフュージョナーを決めた「PHO-02」がまず勝利。一方、Bブロックでは頭ひとつ抜けてると思われた「ヨシユキ」が「T2ya」に負ける波乱もあり、決勝は「PHO-02」vs「T2ya」となった。劣勢に見えた1本目をコンフージョナーで逆転すると、2本目もコンフュージョナーを当て見事勝利。コンフュージョナー的中率が際立った「PHO-02」が注目選手を抑えて決勝リーグ入りを決めた。

Cブロック

ハンター全盛期に名古屋で行われた団体全国大会(※1)の大阪チーム代表でもある関西最強オルバス使い「ノウニシ/オルバス」が緊急参戦したCブロック。対するはセイヴァー勢で最もハンターを知る男「修/モリガン」。ブランクがあり厳しい相手に見えたがウォータージェイルが見事に決まり逆転勝利で初陣を飾った。ブロック決勝で待ち受けたのは「サス兄/サスカッチ」。キャラ的にはオルバスがキツイ組み合わせにも見えるが、ポイズンブレスを効果的に見せ動きを封じた「ノウニシ」が勝利。ブランクを感じさせない快進撃を見せてくれた。
(※1/名古屋団体全国)…1996年に名古屋にて行われた全国大会団体戦。優勝メンバーは「ウメハラ」「川村」「新谷」「鬼鈴木」「コイデ」

Dブロック

今大会注目のデスブロック。まずは「あきた/モリガン」vs「川村/パイロン」。軽快に動く「あきた」に対しやや硬さが見えた「川村」は、開幕から画面端を背負う展開に持ち込まれ先制される苦しい展開となる。2ラウンド目は的確にチェーンを決め勝負を3ラウンド目に持ち越す。一身一体の攻防を見せた試合を制したのは最後の猛攻を凌ぎきった「あきた」。しかし、すぐさま更なる壁が立ちはだかる。迎える相手はDCC3・DCC4の覇者で3連覇を狙う「TKO/サスカッチ」。1ラウンド目は画面端に追い込むも鉄壁のガードを見せる「TKO」。流れを切り返すかに見えたがワンチャンスからしっかりダメージ奪い「あきた」が1本先取。2ラウンド目は終始「TKO」がペースを握り取り返し、どちらが勝ってもおかしくない展開。迎えた最終ラウンドでは、端に追い込み脱出をかけたESタワーをしっかり読みきった「あきた」がダメージを奪う。「TKO」も強気のESタワー連発からダッシュ攻撃を決めダメージを取り返す。勝負を決めたのは渾身のESシャドウブレイドだった。端を嫌がり前に出てくる瞬間を見逃さず「あきた」がDブロック代表となった。3連覇を狙った「TKO」は惜しまれつつもブロック決勝で散る。

Eブロック

関西予選でシード権(※2)を獲得していた「柏木/ビシャモン」が飛び込んだEブロック。対抗馬は成長著しいバーサス勢の「2回転/フォボス」。番狂わせを虎視眈々と狙う「2回転」は、1回戦「ふみお/ガロン」を巧みな低空ダッシュを見せ封じ込むと、2回戦でも再びガロンとなった「アオ/ガロン」戦でも低空ダッシュとコンフュージョナーを交え決勝進出。順調な展開で「柏木」戦を迎える。1ラウンド目を先制しコンフュージョナーを狙う展開持ち込みたい「2回転」だったが、「柏木」がビシャモンの強みを押し付ける猛攻に出る。上り中段を絡めゲージが溜まる前に殺しにかかりそのまま先取すると、逆に溜まったゲージを放出する展開に。鬼首捻りを的確に決めた「柏木」が勝利。
(※2/シード権)…通常はクジを2本引いての選択性だが、シード権獲得者は4本のクジを引いて選択を行える

Fブロック

東京予選でシード権を獲得していた「まるさ/フェリシア」と名古屋からの刺客「コイデ/ザベル」が注目のFブロック。その両者がいきなり1回戦でぶつかる組み合わせ。お互いかみ合いづらい牽制メインの試合展開になるが、要所でスクラッチを決めた「まるさ」が1ラウンド先取。2ラウンド目、牽制のバックラーをバックジャンプで空かしデスボルを決めコイデが取り返すも、最終ラウンドは終始ペースを握った「まるさ」が勝利。そのままの勢いでブロック勝ち抜くかに見えたが伏兵が控える。躍進を狙うバーサス勢「イズミ/アナカリス」。空中捌きとラッシュでじわじわ体力を奪っていく「イズミ」だったがわずかなミスを見逃さず攻めきった「まるさ」が接戦を制し決勝トーナメント進出を決める。

準決勝

決勝リーグとなる総当りの3つ巴戦への切符をかけた高レベルな試合が繰り広げられた。
  • 第1試合:「ハラモリ/モリガン」vs「PHO-02/フォボス」
序盤の不用意なマイトランチャーを見逃さない「ハラモリ/モリガン」がしっかりとコンボを決めると、そのまま逃がさない展開にで「PHO-02/フォボス」を封じ込める。GCで逃げられやすいシェルキックの多様は避け、小Kダッシュを中心に華麗な攻めを見せた「ハラモリ」が勝利を収めた。決勝3つ巴戦への最初の切符を手に入れた。
  • 第2試合:「ノウニシ/オルバス」vs「あきた/モリガン」
早々にGCをあて大幅に体力リードした「ノウニシ/オルバス」。必死に取り戻す「あきた/モリガン」だったが、しっかりと対空でトリックフィッシュを決めた「ノウニシ」が先制する展開。2ラウンド目はソウルフィストを飛び込んだところにコンボミスから流れは「あきた」に。端で中段ラッシュからダメージとりラウンド取り返すと、3ラウンド目も上から押さえ込む展開で押し切り、現役勢の意地を見せた「あきた」が決勝進出。
  • 第3試合:「柏木/ビシャモン」vs「まるさ/フェリシア」
大会で幾度となくぶつかって来た現役勢の両者。前夜祭では優勝した「柏木/ビシャモン」に唯一黒星をつけていたのが「まるさ/フェリシア」という点も注目。嫌なイメージが残る「柏木」がそれを払拭するべき序盤から猛攻を見せる。ワンチャンスから捕まえると投げを中心にガード崩し起き上がらせない展開に持ち込み1ラウンドを先制すると、そのまま投げ続ける。端でのワンチャンスにかけた「まるさ」だったが、もう一歩足らず。決勝3つ巴最後の席は「柏木」の手に渡った。

決勝

3人総当りの決勝リーグは2連勝した者が勝ち抜け「優勝」。1勝1敗で3者が並んだ場合は決着が着くまでのサドンデスへと突入する。
  • 決勝3つ巴戦 第1試合:「ハラモリ/モリガン」vs「あきた/モリガン」
現在の最高レベルとも言えるモリガン同キャラ戦。1ラウンド目は裏周りダッシュからコンボを決め体力リードした「ハラモリ/モリガン」が先取。2ラウンド目、一進一退の攻防を見せお互いの残りの体力が僅かという状況で端に追い込む「ハラモリ」だったが、勝ちを焦った飛びをしっかりと対空した「あきた/モリガン」が逆転。最終ラウンドでは開幕から端に追い込む「ハラモリ」だったが起き上がりにシャドウブレードで切り返され、逆に端に追い込まれる展開に。脱出を図るところにしっかりとダクネスを置いていた「あきた」が勝利。優勝に王手をかけた。
  • 決勝3つ巴戦 第2試合:「ハラモリ/モリガン」vs「柏木/ビシャモン」
ここで負けると優勝の目がなくなる「ハラモリ/モリガン」に対するは、悲願のDCC優勝を狙う「柏木/ビシャモン」。端に追い込まれて体力がリードされる「ハラモリ」だったがワンダウンから逆転に成功。最後は大胆な投げを見せて「ハラモリ」が1ラウンドを先制した。2ラウンド目はシャドウブレードの隙を見逃さず「柏木」が取り返し最終ラウンド突入。お互い最もやり込んでいる組み合わせだけに、意地と意地がぶつかり合うが、接線を制したのは「ハラモリ」だった。勝敗を1勝1敗に戻し最終戦の展開を見守る。
  • 決勝3つ巴戦 第3試合:「あきた/モリガン」vs「柏木/ビシャモン」
あきた/モリガン」が勝てば優勝。「柏木/ビシャモン」が勝てば決勝3つ巴戦も2週目に突入という状況。序盤から強気の投げを見せ一気に1ラウンド目を取る「柏木」だったが、2ラウンド目の勢いをダクネスで冷静に切り替えした「あきた」が見事な逆転。最終ラウンド、開幕から飛びが刺さりそのまま押し込む「あきた」。形勢逆転を狙った「柏木」の絡め魂をダクネスで潜りコンボを決めた「あきた」が勝利し、DCC5のヴァンパイアハンター部門優勝を決めた。

大会総評

人数が50名を切り、やや寂しい感があったものの、大会のレベルは過去最高といえる大会だったのではないだろうか。飛躍的にレベルアップを見せているヴァンパイアハンター部門。DCC4のレベルを超えるのは難しいのではという不安はあったものの、見事その不安を良い意味で裏切ってくれた大会であった。DCC4ではダークホースであった新星「あきた/モリガン」も今年は優勝候補筆頭にまで成長した。そして、それに引っ張られバーサス勢の躍進が目立った大会でもあった。加えて稼動当時の関西有力プレイヤー「ノウニシ/オルバス」の参戦など、様々なプレイヤーの活躍や見所もあった。
しかし、DCC2の覇者「ウメハラ/パイロン」、DCC4に参戦した伝説の「YA/レイレイ」、そして今回の「ノウニシ/オルバス」といった稼動当初の有力プレイヤーがブランクがありつつも活躍するところを見ると、現状のハンターのレベルはまだまだ伸ばすことができると見て良いだろう。今までの優勝候補「ハラモリ」「TKO」「川村」といった面々も稼動当初からの有力プレイヤーであり、新規で活躍を見せるプレイヤーがなかなか表れなかったところでの今回の「あきた/モリガン」優勝という結果は、ハンターの歴史にとって大きな転換となる大会であったと言っても過言ではない。
優勝した「あきた/モリガン」にはDCC6の牽引や今後のハンターの更なる飛躍・発展の旗印となりことを期待したい。
text by K (2010.04.01)
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