ダークストーカーズコンビネーションカップ:コラム

ヴァンパイアセイヴァー:レジェンドコラム・闘劇時代編

全国大会編ランバト編闘劇時代編

ヴァンパイアセイヴァーの歴史を紐解いていく企画「レジェンドコラム」と題しまして、セイヴァー界を代表するニュージェネレーション「ハイタニ」氏にお越し頂きました。本日は闘劇のお話を中心に歴史を追ってみたいと思います。

2年間の密度

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「それではハイタニさん、本日はよろしくお願いします」
ハイタニ
「よろしくおねがいします」
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「ハイタニさんといえばセイヴァーを始めて2年という短いキャリアながら、闘劇で優勝を果したことが話題になりましたが、セイヴァーを始めたきっかけを教えてください」
ハイタニ
「僕は最初、大阪石橋にあるガンマっていうゲーセンによく行っていて、そこで時々常連がセイヴァーの対戦をしていたんですよね。僕はそれまでセイヴァーはやったこと無かったんですけど、面白そうだなと思ってガンマの常連だった「CAA(※1)に教えて貰ったんです。最初の方は毎日2時間つきっきりで対戦とかして教えて貰ってました」
(※1/CAA)…関西最強ザベル使い。ガード不能精度が高く闘劇前夜祭大会では圧倒的な強さを見せ付けた。
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「どれくらい練習したら勝てるようになりました?」
ハイタニ
「まずこのゲームを2週間「CAA」とガチで練習してたらセイヴァー勢の4割には勝てて、1年やり込んだら7割には勝てて、2年やり込んだらの9割に勝てたんです。でも残りの1割が強すぎて、あとは頑張るしかないなっていう感じでした。そういう意味では本当に強いプレイヤーは少ないなとは思います。ただ強い人は本当に強い」
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「「CAA」氏との特訓はすごく密度が濃そうですねw 途中でやめたくなりませんでしたか?」
ハイタニ
「やめたいと思う事は無かったですね。まぁ随分前の事なので、あったかもしれないですけど。忘れてるような事なのであんまりそういうのは無かったと思いますよ」
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「セイヴァーを始めてから苦労したことはどのようなことですか?」
ハイタニ
「ありきたりな話ですが技術的にはアドバンシングガード(以下:AG)ですね。これをあの速い展開で安定した精度で出すのは本当に難しい」
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「では、AGにおいて注意している点や独自の考え方などはありますか?」
ハイタニ
「僕は弱Kスタート強Kシメの5ボタン順押しと、強Pスタート弱Kシメの4ボタン順押しの2つを使い分けていますね。基本的には弱Kスタートの強AGなんですが、サスカッチはしゃがみ強Pが強くて、強AGするより弱AGした方が展開が良い事が多いので意識して使い分けをしています」
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「やはり使い分けは重要ですね」
ハイタニ
「ほとんどの人はそういう意識は持ってないと思いますよ。「とりあえず弾いとけ」的な感じで。1つ1つのAGの意味とか、その後の状況とかをちゃんと考えている人は少ないですね」
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「キャラ的にはどんなキャラに苦労しましたか?」
ハイタニ
「相手キャラで言うとQ-beeやザベル等の「いれっぱ」(※2)が強いキャラや、リリスやモリガン等の強い無敵技を持っているキャラには対策にカナリ時間がかかりました。特に上位Q-bee・ザベルは比較的サスカッチと相性が良い事もあって苦労しましたね」
(※2/いれっぱ)…起き上がりのレバーを上方向に入れる行動。一部キャラは瞬時に空中判定になるため、技の重ねが甘い場合、空中に逃げることができる。
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「やってられない!というキャラはいませんでしたか?」
ハイタニ
「これはQ-beeですね。サスカッチを使った場合とにかくキャラ対策が難しい。中段からの攻めも凄く強くていれっぱも強い。セイヴァーというゲーム自体に慣れていない時は本当にきつかったです」
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「先ほど言っていた本当に強い1割の中に、壁になったプレイヤーはいましたか?」
ハイタニ
「当時僕が対戦していて強かったプレイヤーは「CAA/ザベル」と「sako/バレッタ」ですね。「CAA」は僕がセイヴァーやるきっかけになったプレイヤーで、格げーにおいて唯一の師匠的な存在です」
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「ちなみに師匠との対戦成績はどんな感じでした?」
ハイタニ
「そうですね。この人とはセイヴァーを初めた頃からずっと教えて貰いながら対戦してましたけど、メイン対決で初めて勝ち越したのは多分闘劇終了してからの事ですね。それくらい勝てなかったし、強かったです」
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「なるほど。では、もう1人の壁となる「sako」氏はどうでした?」
ハイタニ
「「sako」は噂だけは聞いてたけど、僕がセイヴァーを始めた頃にはやってなかったんですよね。確か初めて対戦したのは闘劇の何ヶ月か前だったと思います」
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「初対戦はキャリアの中でも後半なんですね。ちなみに印象はどうでした?」
ハイタニ
「この人は簡単に言うと相手に対応して、隙あらばコンボを決めるっていうスタイルなんですけど、その精度が余りに高いんですよね。とにかく相手に甘えないプレイを徹底している。セイヴァーというゲームでそれをやるのは本当に難しい事で、当時は衝撃を受けました。あとは「kaji/リリス」がまだ関西にいた頃はよくモンテで負けていました」

1番強い奴が優勝しなきゃ駄目

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「そんな中で闘劇という大きな大会への意気込みはどのようなものでしたか?」
ハイタニ
「はっきり言って優勝できるなんて思ってなかったですね。直前の調整でも相変わらず「CAA」にはスコスコにされていました。当時僕は大きな大会とか経験した事がなかったので、とにかく「1番強い奴が優勝しなきゃ駄目だろ!」って思ってたんですよね。だから僕は自分でそれに相応しくないと思ってましたし「優勝はほぼ不可能だろう」と思ってました」
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「それは意外ですね。前評判では優勝に1番近いところにいるのがハイタニさんという形でした」
ハイタニ
「まぁ、関東に着くなりしっかりプレイヤー1人1人の動きや起き上がり方法、AG入力の癖とかをかなり入念にチェックしていたりして、振り返ってみればかなりガチだったなぁとは思うんですけど、それは別に闘劇優勝するためじゃなくて、相手に勝つために普段から自然とやっていた事なんですよね」
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「「闘劇の優勝は「だらてん」氏との切磋琢磨があったから」というような話をどこかで見たのですが、師匠は「CAA」氏ということで「だらてん」氏はどのような存在だったのでしょうか?」
ハイタニ
「「だらさん」とよく喋ったり対戦したりするようになったのは僕がセイヴァーを始めてからしばらく経った後の話しですね。彼とは師弟関係というよりは、「一緒にどうやったらもっと強くなれるか考えようぜ」みたいな。誰よりも多く対戦したし、誰よりも多くセイヴァーについて会話を交わしたと思います。特に闘劇前の対戦はほとんどがだらさんですね。この人がいなかったら絶対優勝は出来なかったと思います」
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「師匠というよりは戦友といったポジションだったんですね」
ハイタニ
「そうですね。少なくとも関西では僕ら2人が1番「勝ちたい」と思ってこのゲームをやっていたと思いますよ」
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「闘劇当日の空気はどのようなものでしたか?」
ハイタニ
「トーナメント見た時は「楽だな」と思いました。次の対戦相手が決まる度に、試合前に何回も試合をシュミレーションしましたね。開幕は何をするか、空対空で落としたら何をするか、画面端に追い詰めたらどう攻めるか、全て頭の中で決めていました」
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「その中でも印象的だったエピソードとかありますか?」
ハイタニ
「印象的なエピソードと言えば「CAA」がベスト16で負けてしまった後に、僕に「優勝しろ」って言った事ですね。多分その時に初めて自分でも「優勝するか」っていう意識が芽生えたと思います」

闘劇がもたらしたもの

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前夜祭(※3)などでは関東対関西でかなり盛り上がったようですが関東のプレイヤーにはどのような印象を持っていますか?」
(※3/前夜祭)…闘劇直前に行われたイベント。5on5の大会や東西戦が行われ、関東対関西の構図で数多くの名勝負が繰り広げられた。「ハイタニ」vs「ナス」や「sako」vs「コショー」といった最高峰の同キャラ対決も実現。
ハイタニ
「関東は関西に比べて層が厚いですね。それなりの強さの人が山ほどいるという印象です。動き的には関東の人は人口が多い分読み合いを排除する動きに特化していて異常にいれっぱが多い。それ以外は特にないですね。西でも東でも強い人は強いです」
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「闘劇では古参の参加者もいたと思いますが、印象的なプレイヤーなどいれば教えてください」
ハイタニ
「うーん、これは特に無いですね。「名前聞いたことあるけど普通に勝てるな」っていう感じですね」
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「闘劇という大きな祭りの前後で感じた盛り上がりはどうでしたか?」
ハイタニ
「闘劇前後のセイヴァー界はカナリ盛り上がってましたね。闘劇効果で新規のプレイヤーも沢山増えました。たぶん、闘劇直後が僕がセイヴァーをやっていた中で1番活気がありましたね」
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「優勝したことで目標が無くなったりはしませんでしたか?」
ハイタニ
「それはないですね。僕自身は「全員に勝ち越せるようになる」を目標にしていて、終ってからもガンガンやりこんでいましたから」
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「全員に勝ち越せるようになるという目標はすごい!」
ハイタニ
「大会で優勝しても普段負けてたらあんまり意味ないですからね。でも強い人は誰でも意識してる目標なんじゃないかな?と思います」

カプコンオリンピックという区切り

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「では、そんなハイタニさんがセイヴァーから離れてしまったのには何か理由があったのでしょうか?」
ハイタニ
「闘劇後もカナリ長い間セイヴァーはプレイしていて「全員に勝ち越せるくらい強くなる」という目標はほぼ達成されていました。更に決定打となったのは関西であったカプコンオリンピック(※4)のセイヴァー部門の決勝で「sako」を倒して優勝した事。この優勝には僕にとって大きな意味がありました」
(※4/カプコンオリンピック)…京都のゲームセンターa-choで開催された大規模イベント。歴代のカプコン格ゲーの大会を開催し、総合ポイントでカプコンゲーム最強の称号を競った。
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「大きな意味、というのは?」
ハイタニ
「闘劇で自分の準決勝が終わって決勝の相手を待っている時「絶対にsakoと決勝戦が出来る」と思って本当にワクワクしてたんですよ。でもそれは叶わずに僕は優勝してしまって、なんだか心にモヤモヤしたものがずっと残ってました。それがカプコンオリンピックでやっと叶ったので、僕にとっては大きな節目となりました」
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「なるほど、納得できるだけの結果が形になったんですね。では今後DCCに参加される予定などはないのでしょうか?」
ハイタニ
「DCCに関しては今のところわからないですね。やっぱり出るからにはやり込んでいる状態で出たいのですが、昔と比べるとゲームをやる時間もカナリ減っているので、1度に色んなゲームをやり込むのは無理というのがその理由です」
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「ちなみに、もしDCCに参加するとしたら組んでみたいプレイヤーは誰ですか?」
ハイタニ
「うーん特に拘りはないんですが、強いて言うなら「CAA」、「sako」、「だら」ですね。1番信頼出来るので。でもまぁ、実際には結構誰でもいいです」
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「いつかDCCに参戦してもらえることを期待してますね」
ハイタニ
「そうですね。その時は紫色のサスカッチの恐ろしさを思い出させてあげます」
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「お忙しいところ、ありがとうございました」

以上で3回に渡ってお送りした「レジェンドコラム:セイヴァー編」は終了となります。「全国大会編:ウメハラ氏」、「ランバト編:オオヌキ氏」、「闘劇時代編:ハイタニ氏」と各時代を象徴する方々にお話を聞き記録に残すことができました。
今後、DCCがセイヴァーの歴史に刻まれ新たな時代を築けるよう、これからも皆さんでセイヴァーを盛り上げていきましょう

text by R (2008.08.30)

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