


2001年9月、梅原軍団より発売された梅原の対戦感を凝縮した「VERSUS」(通称:ウメ本)。
ヴァンパイアハンターの歴史を補完する意味合いも兼ねて、今回のために当時と同じメンバーで再稿いたしました。

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- 「ハンターの頃の「平井モン」(※1)の話をよくするけど、平井モンの存在を知ったのは全国の時なの?」
(※1/平井モン)…初代ヴァンパイアチャンピオン。使用キャラはモリガン。現在は「ストV3rd STRIKE」のケン使いとしても有名。
- ウメハラ
- 「いや、平井モンを知ったのはハンターが出て1年後くらいだね。知り合いに存在を聞いたんだ」
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- 「平井モンは全国大会には出てなかったの?」
- ウメハラ
- 「出てたよ。だけどブロック決勝でサスカッチに負けてた。当時は全然気づかなかったけど後で見てみると1人だけズバ抜けてるんだ、動きが。平井モンってそれまでヴァンパイアやってたから、ハンターも全国の時点ですでに完成してたんだよね。「未来からの使者が一人だけいる」って感じだったけど負けちゃったね。まぁ、でもそれが平井モンだね、あの人心臓弱いw」
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- 「へーそんなに強かったのかぁ…。その全国大会のビデオちょっと見てみたいね。そんな平井モンと初めて戦ったのっていつなの?」
- ウメハラ
- 「全国大会後、1年くらいしてからだったと思うよ。当時はもう敵無しでモリモリ仲間内で対戦してたんだけど、知り合いに「岐阜にはウメちゃんでも勝てないヤツがいるよ」って言う人がいて、話題になったんだ。「誰だそれ?」ってね。電話とかもしてみたんだけど、どうやら向こうから関東に来る気はないって感じだったらしい。遠まわしに「なんで最強の俺がわざわざ出向かなきゃいけないんだ?」くらいの感じだったらしいよw
で、さらに新情報があって、平井モンと一緒にやってる側近のサスカッチ使いも超強いらしいんだ。ハンターのサスカッチって無限コンボ(※2)があるんだけど、当時のセオリーでは1セットで「まあ普通」、2セット以上決めたら「スゲー!」って感じだったのに、そいつはちゃんと毎回4セット決めてくるって話なんだよね。まあ4セットで死ぬからそれがMAXなんだけど、それを毎回キッチリやってくるらしいんだ。その話を聞いて、俺も4セットに挑戦してみたんだけど、全然できなくて
「こりゃもう岐阜まで行くしかねーだろ!」ってことで「新谷さん」(※3)と「福田さん」(※4)と一緒に岐阜まで鈍行で行ったんだ」
(※2/サスカッチの無限コンボ)…ダッシュ[小P小K大K]×N。4セットはかなりムズイ。
(※3/福田さん)…餓狼伝説2全国3位、ヴァンパイアハンター全国4位の肩書きを持つ凄腕プレイヤー。「カプコンファイティングジャム」にて闘劇ベスト4まで勝ち上がった。
(※4/新谷さん)…ハンターフル稼働時、関東では3本の指に入るといわれたプレイヤー。「カプコンファイティングジャム」にて闘劇ベスト4まで勝ち上がった。

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- 「ほほう、そりゃ相当敵に飢えてたんだねぇ…。まぁそれ以前にそんな変態がいるとしたらほっとけないけどw んで岐阜では何があったのよ?」
- ウメハラ
- 「それで岐阜で連れていかれたのが、古びたデカめのオモチャ屋「アンクルトム」だったんだ」
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- 「アンクルトム !! w」
- ウメハラ
- 「そしたら平井モンが居て「あっども…」って感じで挨拶して、「彼がいつも一緒にやってる田中君」って紹介されたw んで、とりあえず最初は様子見ということで俺が…」
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- 「って、いきなりウメかよ!」
- ウメハラ
- 「いやいや、さすがにキャラはドノヴァンだったよ。だけど向こうはこっちの使用キャラなんて知らなかったみたいで…。いきなりサスカッチが出てきたんだ。んで、いきなり無限コンボくらって…」
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- 「さすがにビビッたんじゃないの?w」
- ウメハラ
- 「まあ、みんなで顔を見合わせて…「これか」みたいな感じだったね。でもさぁ、俺その頃、超強かったじゃん?w ドノヴァンで勝ち越したんだよね、田中君に。そしたらアンクルトムの店長がやってきて「君はドノヴァン使いなの?」って聞かれて…「いや、違います」って答えたら「ほおぅ…」と不敵な顔してたねぇ」
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- 「いい感じだねぇ、その店長さん」

- ウメハラ
- 「んで、そのあと「平井/モリガン」が登場したんだけど…、今思えばたぶんドノヴァン慣れしてなかったんだろうけど、けっこう勝負になったんだよね。勝ったり負けたりだったけど俺は使うキャラをどんどん強くしていって、結果的に2人をけっこう倒したんだ。1人目の俺にけっこうやられて元気がなくなった平井モンたちに、新谷さんが「ゲヘヘー!」って対戦をはじめた感じだったよw
でも新谷さんも平井モンには負けてたね。サスカッチにはたまに勝ってたみたいだけど…。福田さんは辛そうだったね、どっちも。基本は負けって感じだったから」
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- 「へぇ…、平井モンに対してはウメ以外の2人は、1回も勝ってなかったとかそんな感じ?」
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- 「そうだよ。だからハンターの時は平井モンに勝てる奴はいなかったんだって。でも当時の平井モンってすごくクリーンファイターだったんだよね。俺の徹底したプレイスタイルにけっこうムキムキきてたみたいだったよw」
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- 「じゃあ、平井モンとウメの勝率はどんなもんだったの?」
- ウメハラ
- 「パイロン:モリガンの組み合わせだけならハンター通して俺が負けたことはないと思うよ。平井モンがビシャモン使ったら五分くらいだったけど、いやー、本当に強かったよ」
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- 「パイロン:モリガンってそんなキャラ差あったの?」
- ウメハラ
- 「うーん…。そうでもないけど、まあパイロン有利な組み合わせだね」
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- 「へぇ、キャラ差があるとはいえ生涯負けなしってのもすごいね。どんだけ徹底してたんだよw」
- ウメハラ
- 「俺の徹底っぷりもヤバかったけど、あの頃の平井モンはほんと強かったよ」

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- 「ハンターあたりから有名だったらしいけど、やっぱ全国とかにも出たの?」
- ウメハラ
- 「ああ、出たよ。実はハンター全国では、俺が選手宣誓したの知ってた?w」
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- 「おっ、初耳!しかしどういう経緯でやったのさ?やっぱりその頃からイヤそうな顔してやってたんでしょw」
- ウメハラ
- 「なんか丸ゲ屋(※5)の大会で優勝したあとに電話がかかってきて、「まあそれじゃ」って感じだったね。初めての全国だったから、一応何か形に残したいって気持ちはあったよね、やっぱり」
(※5/丸ゲ屋)…アーケードゲームグッズなどを取り扱っていた専門店。ゲーメストと連動して大会なども行い賞品も出ていた。今はもうない。
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- 「おおー、意外と普通の反応だな。ちょっとガッカリ」
- ウメハラ
- 「ガッカリって言われても…普通そうなるだろw」
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- 「やっぱ辛い(※6)こと言わされたの?ってかそもそも文章とか自分で書いたのか?」
(※6/辛い)…「カライ」つらいとも読めるがあえてカライと読む。意味はつらいと同意。
- ウメハラ
- 「や、さすがにそれはなかった。というかそれだけが唯一の救いで、あらかじめ決まったセリフを言っただけだから、恥ずかしくはなかったよ。まあロボットみたいなモンでしょ」
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- 「どんなこと言ったのさ?」
- ウメハラ
- 「そりゃ…、もう…、スゴイよw(※7)
(※7/スゴイ宣誓)…後日ウメに吐かせたところ、「モリガンのように華麗に…」などキャラクター名がふんだんに使用された罰ゲーム級の選手宣誓だったらしい。
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- 「なるほど。深追いしても無駄だろうから次の話題へいこうか。全国前のウメってどれくらい強かったの?主観でいいからさ」
- ウメハラ
- 「全国前はねぇ…、うーん。「自分より強いやつは見たことない」くらいかな。でも全国大会で優勝できるなんて全然思ってなかったね。全国っていったら広いから、もっとレベルの高いものだと思ってたよね」
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- 「あっ、なんか意外だね。確かに当時は今みたいに地方の情報も少なかったもんねぇ…。んで誰に負けたんですか?」
- ウメハラ
- 「「ミイラさん」(※8)だね。代表を獲った大会の決勝では勝って、野試合でも負けなかったけど、全国だけ負けたんだ。でもそれが大会だよね」
(※8/ミイラさん)…ヨガストライクバッカーズの一人。アナカリス使い。
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- 「どれくらいまで進んだの?」
- ウメハラ
- 「ブロック決勝だね」
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- 「一応けっこう上までいってたんだね。普段勝ってた相手だけに負けたときは悔しかったでしょ」
- ウメハラ
- 「いや、そーいうのはあんまりなかったね。「あー負けちゃった」くらい。「おもしろいもんだなー」って感じたのを覚えてるよ。そうだね…、ハンター全国大会の印象っていったらそんなもんかな。実はあんま覚えてない」
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- 「なるほどねぇ。思ったより普通だったんだね」

ウメハラが打ち立てた伝説の連勝記録286連勝。都内で、しかも秋葉原でのこの数字は彼の当時の強さを物語るには充分だった。メシは?トイレは?そもそも時間的に1日でできるのか?といったさまざまな謎に迫る!
古くより対戦格闘の聖地として知られる秋葉原セガ(現クラブセガ)。このゲーセンには「連勝記録」と題して、さまざまなタイトルの連勝記録が張り出されていた。その記録の中でも飛び抜けていた286連勝という記録があった。当時、事情を知らない人の間では都市伝説とさえなっていたこの大記録には意外な秘密があったのだ…。
時はヴァンパイアハンター全盛期にさかのぼる。当時すでにパイロンを使ったら負けず、「最低でも30連勝はする」といわれていたウメハラ少年が、今日も朝から対戦をしにやってきた。対戦台を見るとサスカッチが一匹暴れている。いつもなら初っ端からパイロンは使わないウメハラ少年だったが、この日はなんとなく、パイロンを選んだと語る。しかし事件はそのときに起きた。
最強であったはずのウメハラパイロンが…。普通に…、サスカッチに敗北した。
当時、それは大袈裟ではなく事件だったのだ。振り返る本人は「いやー、あまりにも驚いてじゃんがら(※9)食いに行っちゃったよ」と現実逃避したほどだ。じゃんがらで腹を満たしたウメハラ少年は秋葉原セガに戻り、もう一度コインを投入した。その胸にどんな思いを抱いていたかは本人も覚えていないと語る。それっきりだった……。それっきり閉店まで勝ちつづけ、ウメハラ少年は約8時間席を立たなかった。結果的には256連勝後に自分が「New Chalenger」の表示になってしまったため、それから30連勝して負けることなく閉店の時間となったそうだ。その光景は凄まじく、その場に居た人間たちによって語り継がれた。
しかし、本人だけが知る事実。あの日は286勝1敗だったのだ。言い換えれば、突然の1敗が引き込んだ大連勝とも言える。この日のウメハラ少年はどんなに勝ちを重ねても満足することがなかったようだ。さらに余談ではあるが、次の日も朝から秋葉原に出かけたウメハラ少年は連勝をしたそうだ。その連勝数はさだかではないが、ここまでくるともはやその数に意味はあまりない気さえしてくる。この出来事をきっかけにウメハラの中で「連勝欲」のようなものは消え対戦ではより濃い駆け引きを求めるようになったという…。
(※9/じゃんがら)…秋葉原にある有名なラーメン屋。正式名称「九州じゃんがららぁめん」。どんなに食べても飽きがこず、どんどん美味しく感じる最強のラーメン屋。
